ランニングシューズの世界は、次々と革新的なテクノロジーを取り入れ進化を遂げている。そんな中で独自の履き心地と走行性能を追い求めたのが、CRAFTの「Endurance 2(エンデュランス ツー)」だ。「厚底ブーム」や「カーボン全盛期」と言われる現代において、あえてナチュラルな履き心地で転がるように走れるこのシューズは、多くのランナーの関心を集めている。なぜ今、Endurance 2に注目すべきなのか。その秘密を詳しく解き明かす。
前進する力を生む「9mmドロップ」の魔法
Endurance 2が特徴的なのは、踵部が38mm、前足部が29mmという絶妙な9mmドロップ設計だ。この設計が生み出す自然な前傾姿勢は、まるで足元に見えないローラーがあるかのような滑らかな推進力を提供する。ランナーが地面を踏み込むたびに、自然と前に進む感覚を味わえる。まさに転がる感じなのだ。

軽さがもたらすスピード革命「260g」のインパクト
このシューズを初めて手に取ると、多くの人がその軽さに驚く。260g(メンズ27cmの場合)という超軽量モデルだ。この軽さがドロップの推進力と相まって、テンポよくスピードを上げることができる。長距離走でも後半までスピードが落ちないのは、この軽量性のおかげだ。

硬めで高反発の「Pxフォーム」ミッドソール
CRAFT独自のPxフォームを採用しているEndurance 2だが、姉妹モデルのPacerとは製法が異なる。Endurance 2はより硬めに仕上げられており、着地した瞬間に強力な反発力が生まれ、次の一歩が自然に前へと進む。柔らかすぎず硬すぎないこの絶妙なバランスが、ランナーに快適で軽快な走りを約束する。

自然な履き心地を生む「エンジニアードメッシュアッパー」
アッパーにはエンジニアードメッシュを採用。軽量かつ耐久性が高く、足の自然な動きを妨げないように設計されている。特に屈曲性が高いため、走っている間にストレスを感じることなく、足とシューズが一体化した感覚を得られる。

安定した蹴り出しをサポートする「ヒールロック」設計
Enduranceのかかと部分は細身のヒールロックデザインを採用しているため、足を入れた瞬間にかかとがしっかりと固定される。これにより蹴り出しが非常にスムーズになり、ロングランでも疲れにくく安定感を保つことができる。

着地と蹴り出しを完璧にコントロールする「コンタクトロードラバー」
フラットなコンタクトロードラバーアウトソールは、抜群の耐久性と安定性を発揮する。着地した瞬間から蹴り出すまで、地面をしっかりとグリップし、スリップすることなく安定した走りを維持することができる。特にロードレースにおいては、この安定感がタイムを削る鍵となる。

自然な履き心地への回帰
Endurance 2は近年の主流である厚底やカーボンプレート搭載シューズとは明らかに一線を画している。過度なクッション性や推進力に違和感を覚えるランナーにとって、このシューズは自然で、なんだか懐かしい履き心地に感じるだろう。ランニング本来の楽しさを思い出させてくれるのではないだろうか。
カーボンシューズは確かに速く走れるが、一方でふくらはぎへの負担が大きく、シューズ寿命も短い傾向にある。Endurance 2は、そのようなデメリットを避けながらも、十分なスピードと快適性を両立している。特にカーボンシューズに抵抗感を持つランナーには、強くお勧めしたい一足だ。
Endurance 2を履くべき理由
CRAFTのEndurance 2を選ぶ理由は明確だ。軽量性、9mmドロップの絶妙な推進力、高反発なPxフォーム、快適なメッシュアッパー、そして抜群の安定感を生むヒールロックとアウトソール設計。そのすべてが統合されたこのシューズは、現代的なテクノロジーと古き良き自然なランニングの感覚を完璧に融合させた一足だ。
新しいテクノロジーが次々に登場する中、ランニングシューズの原点ともいえる自然な感覚を求めている人には、Endurance 2が最適な選択肢となるだろう。このシューズを履いて走れば、ランニング本来の楽しさを再び感じることができるはずだ。ぜひその快感を、自らの足で体験してほしい。
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